レンタルサーバを4大要件から比較(2018年9月版)

 

レンタルサーバーを提供する企業も数が多くて、どのサーバー会社と契約すればいいかよくわからないですか?

 

各社どの様な違いがあって、どの部分を重点的に評価した方がいいかわからない方も多いと思います。

 

ですのでそういった方のために、今回はWordPressを利用してブログサイトを立ち上げるために必要なレンタルサーバを選定していきたいと思います。

 

こういった方に読んでもらえると参考になると思います。

この記事はこんな方におすすめ
  • レンタルサーバーの選定方法がよくわからない方
  • レンタルサーバーを比較する際にどの部分を重要視すべきかを知りたい方
  • レンタルサーバー各社の違いを把握したい方

 

それでは実際に検討していきたいと思います。

 

レンタルサーバーに必要な要件

 

これまでの私自身の経験上から、レンタルサーバーに求める要件としては以下の4通りと考えています。

レンタルサーバーに求める4大要件
  1. Web表示の高速化に影響する性能面
  2. 運用に影響する性能面
  3. 情報漏洩等に影響するセキュリティ面
  4. お財布に影響するコスト面

 

次にそれぞれの要件について詳しく説明していきます。

 

Web表示の高速化に影響する性能面

 

レンタルサーバーに求められる重要な条件の第一として、ブログサイトの画面表示スピード等の性能が高いことが挙げられます。

 

ブログサイトの管理画面を操作してメンテナンス作業や記事の執筆をしていると、画面の更新スピードが遅くてイライラしてきたりすることもしばしばあります。

 

またサイトへのアクセスが集中した際に、画面表示が遅いだけで見てくれない閲覧者も出てきてしまいます。

 

ここはやはりサイトの表示スピードがなるべく速くなる環境を提供しているレンタルサーバーをなるべく選ぶようにしましょう。

 

Web画面の表示スピードについては、レンタルサーバーのハードウェアスペックやそのレンタルサーバーまでの回線帯域が影響する部分が大きいです。

 

運用に影響する性能面

 

運用に影響する性能面も重要な条件です。

 

利用できるディスク容量が大きい方が、多くのブログデータを保存できたり、利用できるデータベース数が多い方が多くのサイトを作成できたりします。

 

ただ、初期のサイトが少ない場合は保有するサイト数も少ないためあまり考慮する必要がないかと思います。

 

また、メンテナンス関連の機能が充実していたりするととても便利です。

 

例えばステージング環境を簡単に構築できる機能や、バックアップを自動で行ってくれる機能があると最高です。

 

そういった機能がそもそも無い場合は自分で何とかするしかありません。

 

レンタルサーバー側でこのような機能が無い場合は、ブログツールであるWordPressが装備可能なプラグイン等の機能を使用する必要が出てきてしまうため、運用の手間が増えてしまいます。

 

情報漏洩等に影響するセキュリティ面

 

やはりセキュリティ面も重要な要件かと思います。

 

セキュリティ事故で情報漏洩等を起こしてしまった場合は、サイトの継続運営が出来なくなってしまいます。

 

また、社会的な信用も失墜してしまう結果となってしまいますので、十分配慮する必要があります。

 

セキュリティに精通したなものぐさSEとしては、このセキュリティ条件が一番重要だと考えています。

 

WAFというアプリケーションレベルでセキュリティ対策を行ってくれるサービスや、ウィルスチェック等を行ってくれるサービス、ファイル改竄検知機能等があると安心です。

 

自分のPCからレンタルサーバまでファイル転送する場合があると思いますが、FTPやHTTP等の暗号化されていない通信しかできないサイトも注意が必要です。

 

暗号化されてない通信に重要なパスワード等のデータが入っている場合は覗き見られる危険がありますので、FTPSやHTTPS等の暗号化されたプロトコルを利用できるか確認しましょう。

 

パスワード等のデータが盗まれてしまった場合は、サーバに不正侵入されてしまいます。

 

FTPSやHTTPSのSの文字は、SSLを意味しています。

 

SSLとはブログサイトのデータを暗号化してブラウザに表示させたり、そのブログサイトが安全であることを証明することができたりする通信を可能とします。

 

手塩にかけたサイトがハッキングされたりしたら目も当てられないので、サイトを安全に継続するためにも必要な機能ですので、セキュリティレベルの高いレンタルサーバーを選定するようにしたいです。

 

お財布に影響するコスト面

 

こちらも避けては通れない要件かと思います。

 

レンタルサーバーを利用すると、初期費用と運用費用がかかります。

 

その中でも運用費用は毎月発生する費用のため、高いとお財布が結構痛いです。

 

ただ、安すぎて使いたい機能が利用できないようなレンタルサーバーを我慢して利用し続けるのも問題があります。

 

なるべく自分が使いたい機能や環境にマッチしたレンタルサーバーを利用して、なおかつ運用コストが低いレンタルサーバーを利用した方がいいでしょう。

 

有名レンタルサーバーを各要件をもとに比較

 

多くのサイトでおすすめとして紹介されているレンタルサーバやプランをピックアップして、各要件ごとに比較してみたいと思います。

 

Web表示の高速化に影響する性能面での比較

 

Web表示の高速化に影響する性能面を比較した表(その1)

サービス名ロリポップ!レンタルサーバエックスサーバー(XSERVER)
プラン名スタンダードエンタープライズX10X20X30
nginx××
PHP
モジュール
×××
PHP7
HTTP/2
FastCGI××
OPcache
mod
_page
_speed
××
ブラウザ
キャッシュ
××
SSD×
RAID
構成
RAID10RAID10RAID10RAID10RAID10
転送量
(GB/日)
100無制限約70約90約100
独自
機能
コンテンツ
キャッシュ
コンテンツ
キャッシュ
xアクセラ
レータ
xアクセラ
レータ
xアクセラ
レータ
評価×

Web表示の高速化に影響する性能面を比較した表(その2)

サービス名シックスコア(sixcore)さくらのレンタルサーバ
プラン名S1S2S3S4スタンダードプレミアム
nginx××××
PHP
モジュール
××××
PHP7
HTTP/2
FastCGI××
OPcache
mod
_page
_speed
××
ブラウザ
キャッシュ
××××××
SSD
RAID
構成
RAID10RAID10RAID10RAID10RAID10RAID10
転送量
(GB/日)
約70約90約110約120約80約120
独自
機能
評価

 

「エックスサーバー(XSERVER)」と「さくらのレンタルサーバ」を高評価としました。

 

理由としては、「nginx」を導入している点を重要視しています。

 

特に「エックスサーバー(XSERVER)」では独自の機能として「Xアクセラレータ」という機能を提供していたりと、Web表示スピードの高速化に余念がありません。

 

ただ、Web表示のスピードは実際に試用してみないと分からない部分も多いため、実際に試用して評価することが重要だと思いますので、気になるサービスについては試用してみることをお勧めします。

 

運用に影響する性能面での比較

 

運用に影響する性能面についても比較表をそれぞれ作成しましたので、ご参照ください。

 

運用に影響する性能面を比較した表(その1)

サービス名ロリポップ!レンタルサーバエックスサーバー(XSERVER)
プラン名スタンダードエンタープライズX10X20X30
ディスク
容量(GB)
120400200300400
独自
ドメイン
100無制限無制限無制限無制限
サブ
ドメイン
500500無制限無制限無制限
データ
ベース
30個100個50個70個70個
WordPress
サポート
バックアップ有料有料無料無料無料
リストア有料有料有料有料有料
ステージング
環境
×××××
稼働率
安定性
評価

運用に影響する性能面を比較した表(その2)

サービス名シックスコア(sixcore)さくらのレンタルサーバ
プラン名S1S2S3S4スタンダードプレミアム
ディスク
容量(GB)
50100150200100200
独自ドメイン5個10個25個40個20個30個
サブドメイン100個200個300個400個20個30個
データベース5個10個15個20個20個50個
WordPress
サポート
バックアップ無料無料無料無料無料無料
リストア有料有料有料無料無料無料
ステージング
環境
××××無料無料
稼働率
安定性
評価

 

「さくらのレンタルサーバ」を高評価としました。

 

理由としては、全体的に必要な機能を網羅していて、データベース数も多いため複数のサイトを立ち上げることが可能な点です。

 

運用面では使える機能が多いほど評価が高いですし、WordPress等のCMSを複数運営する場合は、データベース数がものをいうことになります。

 

一つのデータベースに複数のサイトを立ち上げる事も可能かと思いますが、カスタマイズする必要がでてきますし、そもそも機能制限が出てきてしまいます。

 

それ以外にも「さくらのレンタルサーバ」では、ステージング環境やバックアップ、リストア(スナップショット)機能を追加費用無しに利用できるのはかなり便利です。

 

セキュリティ面での比較

 

情報漏洩に影響するセキュリティ面についても比較表をそれぞれ作成しましたので、ご参照ください。

 

セキュリティ面での比較表(その1)

サービス名ロリポップ!レンタルサーバエックスサーバー(XSERVER)
プラン名スタンダードエンタープライズX10X20X30
WAF
ウィルスチェック無料無料×××
独自SSL無料無料無料無料無料
Web改竄検知無料無料×××
国外IPアクセス制限××無料無料無料
ログイン試行回数制限××無料無料無料
セキュリティ診断×××××
ファイル暗号化通信
評価

セキュリティ面での比較表(その2)

サービス名シックスコア(sixcore)さくらのレンタルサーバ
プラン名S1S2S3S4スタンダードプレミアム
WAF
ウィルスチェック××××無料無料
独自SSL無料無料無料無料無料無料
Web改竄検知××××有料有料
国外IPアクセス制限無料無料無料無料無料無料
ログイン試行回数制限無料無料無料無料××
セキュリティ診断無料無料無料無料××
ファイル暗号化通信
評価

 

「シックスコア(sixcore)」を高評価としました。

 

理由としては、「セキュリティ診断」を重視しています。

 

必須機能と考えている「WAF」と「ファイル暗号化通信」の機能ですが、以前はエックスサーバーが機能提供していなかったのですが、最近になってサポートされるようになりました。

 

今後ますますセキュリティについては重要となってきます。

 

し、セキュリティ事故を起こせばサイトを閉じなければいけなくなりますので、セキュリティ対策は万全にしたいです。

 

コスト面での比較

表にするほど比較項目が無いのですが、お財布に影響するコスト面についてもせっかく作ったので記載しておきます。

 

コスト面での比較表(その1)

サービス名ロリポップ!レンタルサーバエックスサーバー(XSERVER)
プラン名スタンダードエンタープライズX10X20X30
初期費用
(税込み)
1,620円3,240円3,240円3,240円3,240円
月額利用料
(税込み)
648円2,484円1,296円2,592円5,184円
評価×

コスト面での比較表(その2)

サービス名シックスコア(sixcore)さくらのレンタルサーバ
プラン名S1S2S3S4スタンダードプレミアム
初期費用
(税込み)
6,480円6,480円6,480円6,480円1,029円1,029円
月額利用料
(税込み)
2,376円4,752円7,128円9,504円515円1,543円
評価××

 

「ロリポップ!レンタルサーバ」と「さくらのレンタルサーバ」のスタンダードプランは一月1,000円を切っていて、とても魅力的です。

 

スモールスタートしたい場合は、なるべく安いレンタルサーバを利用したいのが人情です。

 

ただ先にも申し上げた通りですが、利用したい機能が使えることを前提条件とした方がよいでしょう。

 

まとめ

 

今回は性能、運用、セキュリティ、コスト面で比較していきました。

 

机上での評価としては「さくらのレンタルサーバ」がトップとなりました。

 

ただし実際にレンタルサーバーを選定する際には、各レンタルサーバで無料評価期間があると思いますので、それを利用して試用してみることをお勧めします。

 

机上の検討と、実際に試用して評価するのでは実際の評価結果の方が上だと思います。

 

実際に「さくらのレンタルサーバ」、「エックスサーバー(XSERVER)」、「シックスコア(sixcore)」を試用した際の評価を以下で詳しくご紹介していますのでご参照ください。

 

レンタルサーバと契約する際の参考にしていただければ幸いです。

 

今回ご紹介したサービスの公式サイトについて

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

公式サイトへは以下からどうぞ