介護施設のネット環境をmineoで構築した話。Echo ShowとRingで遠隔見守りを実現

母親が介護施設へ入居することになり、離れた場所からでも様子を確認できる環境を整えたいと考えました。

施設には元々Wi-Fi環境がありませんでした。建物全体で利用できるインターネットサービスは契約可能でしたが、施設共有の回線となるため、通信帯域や安定性には不安がありました。

また、なるべく固定費を抑えたいこと、不要になった場合にすぐ解約できる柔軟性も重視しました。

そこで今回は、mineo Dプランとモバイルホームルータを利用し、Echo ShowとRingカメラを組み合わせた見守り環境を構築しました。

結果として、家族の安心感が大きく向上し、訪問看護や荷物受け取り状況の確認にも役立っています。

目次

なぜ介護施設にネット環境が必要だったのか

一番大きな理由は、母親が部屋で一人になる時間が増えるためです。

離れた場所に住んでいるため、これまでは何かトラブルが起きても、すぐに状況を確認することが難しい状態でした。

ネット環境を導入した目的は以下です。

  • Echo Showで家族から呼びかけを行う
  • Ringカメラで室内状況を確認する
  • 訪問看護やヘルパー対応を確認する
  • 荷物の受け取り状況を確認する
  • 母親との会話頻度を増やす

特に、母親本人から「子供たちとすぐ連絡を取りたいので電話が欲しい」という要望があったことも大きな理由でした。

実際に導入後は、これまでより会話頻度が増え、家族側としても安心感が大きく向上しました。

実際に構築したネットワーク構成

mineo Dプランとホームルータを利用して構築した、介護施設の見守りネットワーク構成図

利用機器と費用は以下です。

機器・サービス用途費用
Speed Wi-Fi HOME 5G L13モバイルホームルータ約15,000円
Echo Show 5 第3世代呼びかけ・ビデオ通話約18,000円
Ring Pan-Tilt Indoor Cam見守りカメラ約9,000円
Ring Home Basic録画履歴の確認月額350円/月
mineo Dプラン シングルタイプ 50GB通信回線約3,000円/月

母親のスマホSIMもmineo Dプランで統一し、家族割を適用しています。

Ringカメラはサブスクリプションなしでもライブ映像の確認はできますが、録画履歴を確認するにはRing Homeプランが必要になります。今回のように、訪問看護や荷物受け取りの履歴確認まで行いたい場合は、サブスク費用も見込んでおいた方がよいです。

最初は楽天モバイルを使っていた

当初は楽天モバイルを利用していました。

しかし、介護施設のエリアは楽天モバイルの5Gエリア外で、4G接続となっていました。

ダウンロード側は大きな問題がなかったものの、アップロード側の帯域が不足していました。

その結果、以下の問題が発生しました。

  • Echo Showの映像が途切れる
  • Ringカメラのライブ映像が止まる
  • 映像が表示されず音声だけになる
  • ビデオ通話が不安定になる

見守りカメラやビデオ通話では、施設側から映像を送信する必要があります。そのため、重要なのは下り通信だけではなく、上り通信です。

楽天モバイル4G接続時は、上り帯域不足によりEcho ShowやRingカメラの映像・通話が不安定だった

4Gと5Gではアップロード帯域に差が出やすい

一般的に、4Gより5Gの方が通信帯域に余裕があります。

理論値で見ると、5Gは4Gよりも大きな帯域を利用でき、アップロード性能も高くなります。ただし、実際の速度は地域、建物の構造、時間帯、利用者数、端末性能によって大きく変わります。

項目4G LTE5G
通信帯域比較的狭い広い
アップロード速度数Mbps〜数十Mbps程度になりやすい4Gより余裕が出やすい
映像送信混雑時に不安定になりやすい安定しやすい
見守りカメラ用途上り不足が問題になりやすい実用しやすい

今回のケースでも、楽天モバイルの4Gでは下り通信は問題ありませんでした。しかし、Echo ShowやRingカメラの映像を送る上り通信が不足し、映像が途切れる原因になりました。

介護施設で見守りカメラを使う場合は、速度測定をする際にダウンロード速度だけでなく、アップロード速度も必ず確認した方がよいです。

mineo Dプランへ変更して改善

楽天モバイルの5Gカバーエリアを確認したところ、施設の場所は対象外でした。一方で、docomo回線は5Gエリアでした。

そこで、mineo Dプランのシングルタイプ50GBを契約しました。

ドコモのホームルータを契約すると月額6,000円程度になり、固定費が高くなります。一方、mineo Dプランであれば月額約3,000円程度に抑えられます。

mineo Dプランへ変更後は5G接続となり、通信品質が大きく改善しました。

項目楽天モバイルmineo Dプラン
回線楽天回線docomo回線
接続4G5G
下り通信問題なし問題なし
上り通信帯域不足改善
Echo Show映像途切れあり安定
Ringカメラライブ映像停止あり安定
通話品質不安定改善
見守り用途厳しい実用レベル

通信量は当初月50GB程度でしたが、運用が落ち着いてきた現在は月30GB程度です。今後さらに通信量が落ち着けば、より安い容量プランへの見直しも検討しています。

今回は介護施設向けの回線としてmineo Dプランを利用しました。実際に家族回線もmineoへ移行しているので、MNP時の流れや使用感については以下の記事で詳しくまとめています。

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なぜテザリング運用をやめたのか

最初はスマホのテザリング運用も検討しました。

しかし、OSアップデート後にテザリングが自動解除されるケースがあり、長期運用には向かないと判断しました。

また、ポケットWi-Fi型のモバイルルータも検討しましたが、24時間運用ではバッテリー発熱や劣化が気になります。

そのため、以下を重視しました。

  • 据置型であること
  • 常時給電できること
  • バッテリーに依存しないこと
  • 5G接続に対応していること

結果として、Speed Wi-Fi HOME 5G L13を選択しました。

Echo Showの「呼びかけ」が非常に便利だった

実際に便利だったのが、Echo Showの「呼びかけ」機能です。

Echo Showの「呼びかけ」機能を利用することで、離れた場所にいる家族から母親へすぐにビデオ通話できる。受信側は操作不要で自動接続されるため、高齢者との連絡手段として非常に便利。

電話と違い、受信側が操作しなくてもつながる点が非常に大きいです。

高齢者の場合、以下のような問題があります。

  • 着信操作が難しい
  • 電話に気付かない
  • 操作方法を忘れる

一方、Echo Showの呼びかけは、家族側から呼びかけると自動で接続されます。

母親側が操作しなくても会話を始められるため、連絡手段として非常に便利でした。

また、家族それぞれが自分のAlexaアカウントから呼びかけ可能なのも便利です。今回は、母親名義のAmazonアカウントを作成し、自分と姉が呼びかけられるように設定しました。

Ringカメラによる見守りも安心感が大きい

Ringカメラも非常に役立っています。

Ringカメラを利用することで、離れた場所にいる家族でもスマホから介護施設内の様子を確認できる。訪問看護や荷物受け取り状況の確認、防犯用途としても役立つ。

特に役立ったのは以下です。

  • 訪問看護が来ているか確認できる
  • 荷物の受け取り状況を確認できる
  • ヘルパー対応を確認できる
  • 日常の様子を確認できる

実際に、訪問予定の歯医者が来ていなかったことや、贈り物が行方不明になったことがありました。

その際、Ringの履歴を確認することで、実際に何が起きていたのかを確認できました。

また、日常的な様子から、認知機能低下の兆候にも早めに気付ける可能性があると感じています。

プライバシー面で配慮したこと

介護施設でカメラを利用する場合、プライバシーへの配慮は必須です。

今回は、事前に施設側へネット回線やカメラを設置してよいか確認しました。

また、カメラの角度は、必要な範囲だけが映るように調整しました。映す必要のない場所は映さないようにしています。

カメラを動かされて困ったこともあったため、首振り型のカメラを選び、耐震ゴムを使ってなるべく動かされないようにしました。

導入前に確認したいチェックリスト

導入前は以下を確認した方がよいです。

チェック確認内容
施設にカメラ設置可否を確認する
施設のWi-Fi有無を確認する
5G/4Gエリアを確認する
コンセント位置を確認する
モバイルルータの設置場所を確認する
Amazonアカウントを準備する
Echo Showの呼びかけ設定を行う
家族アカウントを招待する
カメラ角度を調整し、プライバシーに配慮する
通信量の目安を確認する
映像・通話テストを実施する

特に重要なのは、施設への事前確認と5Gエリア確認です。

ここを確認せずに契約すると、後でかなり苦労します。人類は契約してから電波が弱いことに気づく生き物なので、先に確認した方が被害が少ないです。

この構成が向いている人・向いていない人

向いている人

  • 介護施設に固定回線を引けない人
  • 施設の共有Wi-Fiに不安がある人
  • 月額費用をなるべく抑えたい人
  • Echo ShowやRingで家族見守りをしたい人
  • Wi-FiやSIM設定をある程度自分でできる人

向いていない人

  • 固定回線を安く引ける人
  • キャリアのホームルータでも費用が気にならない人
  • ネットワーク設定が苦手で自力対応が難しい人
  • 施設側がカメラ設置を許可していない人

もし今やり直すなら

もし今やり直すなら、最初からカバーエリアを確認してmineo Dプランを選びます。

楽天モバイルが悪いというより、今回の施設では楽天回線が5Gエリア外だったことが問題でした。

また、Echo Show 5でも十分使えますが、画面サイズはもう少し大きい方が見やすいと感じています。
次回セール時に大きめのEcho Showへ買い替えることも検討しています。

一方で、高性能ルータへの買い替えは考えていません。
インターネット回線側の帯域がボトルネックになるため、現時点では今の構成で十分です。

UPSも導入予定はありません。停電時は諦める方針です。
家庭内インフラは全部を冗長化し始めると、もはや小規模データセンターになってしまいます。

まとめ

介護施設での見守り環境として、以下の組み合わせは非常に満足度が高かったです。

  • mineo Dプラン
  • Speed Wi-Fi HOME 5G L13
  • Echo Show
  • Ringカメラ

特に良かったのは、離れていても様子が分かること、家族がすぐ連絡できること、訪問履歴を確認できることです。

母親との会話も増え、家族側の安心感も大きく向上しました。

介護施設の見守り環境を検討している人には、かなりおすすめできる構成です。

ただし、通信品質は施設や地域によって大きく変わるため、事前の5Gエリア確認は必須です。

介護や家族見守りでは、AmazonアカウントやWi-Fi設定、SIM契約情報などの管理も重要になります。実際に我が家で導入したOnePassword Familyについては、以下の記事でまとめています。

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