介護施設へ入居した母から、「こちらから電話できるようにしてほしい」と言われました。
最近の介護施設では固定電話サービスが無く、スマホ利用が前提になっている施設もあります。
介護施設へ入居した当初は母と連絡を取るため、最初はスマホやEcho Showを使っていました。
しかし、結果的には「固定電話しか使えない」という結論になり、最終的にdocomoの「homeでんわ HP01」を導入しました。
介護施設によっては、固定電話のサービスが無い施設もあるようです。一方で、施設側は「スマホが使えること」が前提になっているケースもあり、高齢者本人がスマホを使えない場合、家族との連絡手段に困ることがあります。
今回は、実際に介護施設で固定電話環境を構築した際の構成や検討内容、導入して分かったことをまとめます。
介護施設には固定電話サービスが無かった
今回入居した介護施設では、部屋に固定電話回線を引くオプションサービスがありませんでした。
施設側のスタンスとしては、部屋には自由に機器を置けるので、必要なものは各自で用意してください、という形でした。
- 固定電話のオプションサービスは無し
- Wi-Fiも無し
- インターネットを使う場合は各自で契約
- Wi-Fiルータも各自で設置
- 施設職員によるスマホ操作支援は無し
つまり、通信環境は各自で用意する前提です。
スマホが普通に使える人であれば大きな問題はないかもしれません。しかし、母はスマホ操作ができませんでした。
らくらくホンでも操作できなかった
最初は、父が使用していた「らくらくホン」を母に渡しました。
しかし、結果として操作できませんでした。
難しかったのは、以下のような操作です。
- 画面をタップする
- 画面をスワイプする
- アプリを開く
- 着信に応答する
- 充電を忘れずに行う
母は固定電話しか使ったことがなく、「ボタンを押す」という感覚で電話を使っていました。
そのため、スマホのように画面を触って操作する機器は、かなり難しかったようです。
手順書も作成しましたが、一人では操作できず、充電忘れで電源が切れていることもありました。
Echo Showも完全な解決にはならなかった
こちらから母へ連絡する方法として、Echo Showも導入しました。
Echo Showは、子供側から呼びかける用途としては非常に便利です。
ただし、母側から操作するのは難しかったです。
- タップ操作が必要になる
- スワイプ操作が必要になる
- 「アレクサ」と正しく発音できず、反応しないことがある
- 操作方法を覚えるのが難しい
そのため、我が家では以下のように役割を分けることにしました。
| 連絡方向 | 利用する機器 | 理由 |
|---|---|---|
| 子供から母親へ | Echo Show | 母親が電話に出られない可能性があるため |
| 母親から子供へ | 固定電話 | 母親がボタン操作で電話をかけられるため |
すべてを1つの機器で解決するのではなく、連絡方向ごとに使いやすい手段を分ける形にしました。
実際の連絡構成
実際の連絡構成は、以下のようにしています。

子供側からはEcho Showで呼びかけを行い、母側からは固定電話で連絡できるようにしています。
高齢者向けのIT機器を考える場合、「新しい機器を覚えてもらう」よりも、「本人ができる操作に環境を合わせる」方が現実的だと感じました。
検討した方法
固定電話環境を作るにあたり、いくつかの方法を検討しました。
| 方法 | 検討結果 | 問題点 |
|---|---|---|
| スマホ | 不可 | タップ・スワイプ操作が難しい |
| Echo Show | 一部利用 | 母側からの操作には向かない |
| ガラケー | 不可 | 過去にほとんど使えていなかった |
| 光電話 | 不可 | 固定回線を独自に引けない |
| IP電話 | 不可 | インターネット環境が必要 |
| SIM対応固定電話 | 見送り | 法人向け・海外製が多く高価 |
| docomo homeでんわ | 採用 | 固定電話感覚で使える |
最終的に、「固定電話の感覚で使えること」を重視してhomeでんわを選びました。
docomo homeでんわ HP01を選んだ理由
最終的に導入したのは、docomoの「homeでんわ HP01」です。
選定理由は以下の通りです。
- 工事不要
- コンセントに挿すだけで利用できる
- 4G回線で音声通話ができる
- 月額料金が固定電話より安い
- 固定電話機を自由に選べる
- docomo回線の電波状況を確認済みだった
介護施設ではdocomo回線が5G、楽天モバイルは4Gで利用できる状態でした。ただし、homeでんわは4G回線での音声通話なので、通話用途としては十分だと判断しました。
また、契約者住所と設置住所が異なる点も心配でした。
私は契約者が自分で、設置場所は母が住んでいる介護施設という形にしたかったためです。
一部の情報では、オレオレ詐欺対策などの関係で、契約者住所と違う場所では利用できない可能性があるという話も見かけました。
ただ、実際にdocomoへ確認したところ、利用登録した住所であれば設置可能でした。
なお、利用登録した住所以外で使用するとロックがかかり、docomoショップで解除が必要になるとのことでした。
契約と設定はシンプルだった
homeでんわは、docomoショップで契約しました。
開通までは約1週間程度でした。
設定自体はかなり簡単です。
- SIMは販売員が入れてくれた
- homeでんわ本体をコンセントに挿す
- 固定電話機とモジュラーケーブルで接続する
- 起動後、そのまま利用可能
インターネット回線工事は不要です。
この手軽さは、介護施設のように大がかりな工事がしにくい場所では大きなメリットでした。
固定電話機はパナソニック VE-GD69DL-Wを選んだ
固定電話機は、パナソニックのコードレス電話機「VE-GD69DL-W」を選びました。
選定理由は以下の通りです。
- ボタンが大きい
- 音量が大きい
- 迷惑電話対策機能がある
- 短縮ダイヤルが使える
- 登録番号以外の着信拒否に対応している
短縮ダイヤルには子供の電話番号を登録し、名前のシールを貼りました。
これにより、母は名前を見てボタンを押すだけで電話できるようになりました。
設置イメージ
介護施設の居室では、以下のような形で設置しています。

設置する機器は主に以下です。
- docomo homeでんわ HP01
- パナソニック VE-GD69DL-W
- Echo Show
homeでんわと固定電話機はモジュラーケーブルで接続します。
Echo Showは、子供側から母に呼びかける用途で利用しています。
迷惑電話対策も重要
固定電話を導入すると、迷惑電話や詐欺電話への対策も必要になります。
特に高齢者の場合、電話を自由にかけられるようになる一方で、知らない相手からの着信を受けてしまうリスクもあります。
そのため、以下のような設定を行いました。
- 録音機能を有効化
- 留守番電話を基本設定
- 登録番号以外の着信拒否を設定予定
- ナンバーディスプレイを追加予定
- 登録名の読み上げ機能を利用
ナンバーディスプレイがないと、迷惑電話対策機能の一部が使えません。
そのため、今後ナンバーディスプレイオプションを追加する予定です。
導入後どう変わったか
導入後、一番変わったのは、母から電話がかかってくるようになったことです。
スマホでは連絡できませんでしたが、固定電話では問題なく電話できました。
また、以下のような改善もありました。
- スマホを持たなくてよくなった
- 充電忘れの問題がなくなった
- 母からの「連絡できない」という不満がなくなった
- 家族側も安心できるようになった
最新機器を使うことよりも、本人が使える方法に合わせることの方が重要だと感じました。
デメリット・注意点
homeでんわにも注意点はあります。
- 停電時は使えない
- 固定電話機とhomeでんわ本体を置くスペースが必要
- 迷惑電話や詐欺電話のリスクがある
- 想定外の相手へ電話をかける可能性がある
- 利用登録した住所以外で使うとロックがかかる可能性がある
停電時に使えない点は割り切っています。
ただし、迷惑電話対策については、固定電話機側の機能やナンバーディスプレイを組み合わせて対策する必要があります。
まとめ:スマホを渡せば解決ではなかった
介護施設では、スマホ利用が前提になっているケースもあります。
しかし実際には、タップやスワイプ、音声操作が難しい高齢者もいます。
今回、最終的には「固定電話に戻る」という形になりました。
ただ、それによって母自身が子供に連絡できるようになり、家族側の不安も減りました。
高齢者向けの通信手段を考える場合、大事なのは新しい機器を使わせることではありません。
本人ができる操作に合わせて、環境側を整えることだと思います。
スマホが使えない親との連絡手段に悩んでいる場合、homeでんわのような固定電話型のサービスは、十分検討する価値があると感じました。
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