WordPressのWEBサイトの表示速度を改善する方法として、キャッシュ機能を利用する方法があります。
簡単に言うと、WEBページの毎回同じデータを読み込む必要がある部分を、キャッシュと呼ばれる一時的な保存領域に格納しておいて、読み込み要求が来たら高速で読み込むことで表示スピードを改善する機能となります。
これらのキャッシュ機能を用いて表示スピードを速くすることをGoogle等の検索サイトでも推奨しています。
ですので、WordPressを利用している場合はキャッシュ機能による表示スピードの改善を行うことはほぼ必須の対策になります。
こちらの対策を行う際には、便利なプラグインがありますのでそちらを利用することをおすすめします。
今回は、そんなキャッシュ機能で表示スピードを改善してくれるプラグインを導入するにあたって、機能別にプラグインを比較して最適なプラグインを見つけたいと思います。
以下のような方に是非読んで頂けると参考になると思います。
[su_box title=”この記事はこんな方におすすめ” style=”glass” box_color=”#036ed6″]
- キャッシュ機能で表示スピードを改善するプラグインにはどんなプラグインがあるかを知りたい方
- キャッシュ機能で表示スピードを改善するプラグインが色々あるが、どれを導入すればよいかわからない方
- キャッシュ機能で表示スピードを改善するプラグインにはどんな機能があるのか知りたい方
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そもそもWordPressのプラグインにはどのような機能があるのか知りたい方は以下を参照してください。
[blogcard url=”https://lazy-se.net/wordpress-plugin/”]
それでは早速比較検討していきたいと思います。
はじめに
キャッシュ機能と一言でいっても色々な部分に分かれています。
部分別のキャッシュ機能の説明
以下のそれぞれのキャッシュ機能について簡単に説明したいと思います。
ブラウザキャッシュ
クライアント側のブラウザで読み込むデータをキャッシュしておいて、クライアントからの表示要求に早く答える機能のことです。
ページキャッシュ
サーバ側で読み込むWEBページのデータをキャッシュしておいて、ブラウザからの表示要求に早く答える機能のことです。
Opcodeキャッシュ
PHPコードをコンパイル処理したデータをキャッシュしておいて、サーバ側の表示要求に早く答える機能のことです。
オブジェクトキャッシュ
PHPが呼び出すオブジェクトデータをキャッシュしておいて、PHPのオブジェクト呼び出し要求に早く答える機能のことです。
DBキャッシュ
DB接続用オブジェクトがDBに投げるクエリからの応答データをキャッシュしておいて、オブジェクトからの応答データ取得要求に早く答える機能のことです。
とても簡単に図で説明すると以下の通りです。
※図をタップ、クリックすると拡大します
上記を踏まえたうえで、キャッシュ機能で表示スピードを改善するプラグインにどの様な機能があるのかをまずは洗い出したいと思います。
また、今回は前提条件として、以下の評価基準をもとに比較して評価していきたいと思います。
[cc id=567]
設定の容易さ
こちらは機能とは言い難いかもしれませんが、立派なプラグインを選定する際の評価項目となります。
日本語化されてない設定項目が多く存在したり、プラグインを有効化するのに手間がかかったりする場合はあまりおすすめできません。
こういった設定の容易さにも注目して頂ければと思います。
トラブル遭遇率
この手のプラグインについては、WordPressのコア部分に介入する機能となっているため、うまく表示されない等のトラブルが発生する可能性があります。
よって、そういったトラブルに遭遇する可能性についても評価項目としたいと思います。
プラグイン比較
それでは実際に比較してきましょう。
WordPressのキャッシュ機能で表示スピードを改善するプラグインに必要な機能としては以下が考えられます。
機能の説明
ブラウザキャッシュ
ブラウザのキャッシュ機能を有効にしてくれる機能です。
ページキャッシュ
ページキャッシュを行ってくれる機能です。
自動ページキャッシュ
通常は初回のWEBページアクセス時はキャッシュが存在しないため、キャッシュ機能が利用できないのですが、それを初回アクセスが無い場合でもプラグインの方でキャッシュを自動的に作ってくれる機能です。
キャッシュ有効期限設定
キャッシュとして保存してくれる期間を設定できる機能です。
保存期間が過ぎるとそのキャッシュは破棄されます。
OPcodeキャッシュ
OPcodeキャッシュを提供する機能です。
オブジェクトキャッシュ
オブジェクトキャッシュを提供する機能です。
DBキャッシュ
DBキャッシュを提供する機能です。
DBクリーナー
データベースに格納されているデータで不要なデータを削除してくれて応答スピードを改善してくれる機能です。
DNSプリフェッチ
ブラウザにDNSの名前解決を事前に行うことを強制することで読み込み速度を速くする機能です。
リバースプロキシ
外部のリバースプロキシサーバーを利用し、表示処理負荷を低減して表示スピードを高速化する機能です。
CDN対応
コンテンツ・デリバリー・ネットワークと言われる分散化されたコンテンツを配信するネットワークシステムを利用することで、表示処理負荷を分散して表示スピードを高速化する機能です。
モバイル対応
モバイルで表示する際のキャッシュデータとPCで表示する際のキャッシュデータとを分けてくれる機能です。
PC用のキャッシュデータをモバイルで表示した場合に、ページデザインが崩れてしまったりしてしまうのを避けることが可能となります。
ただ、レスポンシブ対応のテーマを使用している場合は、それぞれに最適化したページを表示できるため、そもそもこの機能がなくても問題ありません。
以上が、キャッシュ機能で表示スピードを改善するプラグインの機能となります。
機能をもとにしたプラグイン比較一覧
各機能をもとに洗い出したプラグインを一覧表にして整理しました。
プラグイン比較表
[table id=19 /]
プラグインの評価
まずは「Jetpack by WordPress.com」ですが、機能不足となっていますので、総評を×としました。
CDNを簡単に導入できるのですが、他のプラグインでも導入可能な為、出番は無いかと思われます。
※見にくいので比較表から割愛しました。
「W3 Total Cache」についてですが、こちらはほとんどの機能を提供していてとてもいいとは思うのですが、日本語に対応していなかったり、多くの機能を設定する項目がこれまた多かったりして、初心者ではなかなか利用するのが難しいプラグインであると感じました。
よって総評としては〇としていますが、プロ向けにおすすめするプラグインとしています。
「WP Fastest Cache」についてですが、こちらは機能があまり多くはないのですが、最低限必要な機能は網羅されています。
日本語対応もされていて設定も分かり易いですし、トラブル等に見舞われることがあまりありませんでした。
総評としては〇として、初心者向けにおすすめするプラグインとしています。
「WP Super Cache」については、機能があまり多くはありません。
ブラウザキャッシュ機能が無いため、.htaccessに直接記載する等の対応が必要となります。
日本語対応それているので設定は容易ではありますが、トラブルに見舞われることが多いです。
よって、総評を△としています。
「LiteSpeed Cache」についてですが、こちらはほぼ全ての機能を網羅しています。
しかしながら、Litespeedサーバ向けのプラグインであったり、トラブルに見舞われる報告がそれなりにあったりするため、総評を△としています。
まとめ
結果としては、キャッシュ機能で表示スピードを改善するプラグインとしては、多くの機能を有するプロ仕様のプラグインを選定するか、機能は少ないが設定が容易でトラブルも少ない初心者仕様のプラグインを選定するかに分かれるかと思います。
プロ仕様であれば「W3 Total Cache」を選択すればいいですし、初心者仕様であれば「WP Fastest Cache」を選択すればいいと思います。
ものぐさSEが使ってみた感覚としては「WP Fastest Cache」のプラグイン導入をお勧めします。
google speed insights等のテスト結果でも、満足いく結果となることがわかっています。
キャッシュ機能で表示スピードを改善するプラグインを導入する際の参考にしてくださいね。
最後に、全体的なWordPressのおすすめするプラグインについて知りたい方は以下でまとめて紹介していますので参考にしてください。
[blogcard url=”https://lazy-se.net/wp-all-plgn/”]
具体的な運用事例
実際の運用事例として具体的な内容を以下でご紹介していますので興味のある方はご参照ください。
[blogcard url=”https://lazy-se.net/wp-fastest-cache-setting/”]
今回おすすめしたプラグインについて
今回おすすめしたプラグインの公式ホームページへのURLを載せておきますので、よろしかったらどうぞ。
[blogcard url=”https://ja.wordpress.org/plugins/wp-fastest-cache/”]
[blogcard url=”https://ja.wordpress.org/plugins/w3-total-cache/”]
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